それは遠い昔、まだ学生割引が使えていた時代の話。
山本周五郎にどはまりした好青年がおった。彼は封建社会の女性に憧れ、時代錯誤な価値観を胸に抱いて、もんもんと自分の殻閉じ籠り、甘く切ない時間を無為に過ごしたそうな。
そんな彼がある職業に就き、もやもやを具現化するテクを身につけ…